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てるみくらぶだけじゃない?旅行業界の実情!

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こんにちは♪ 山田です。

年度末に旅行業界から大きなニュースが
舞い込んできましたね。

海外格安ツアー会社 株式会社てるみくらぶ
(観光庁登録旅行業 第1726号)

が、資金繰りの悪化により東京地方裁判所に対して
破産手続開始の申立てを行いました。

負債総額が150億円以上で、9万人とも言われている
旅行者への債務は約100億円ということですから
旅行業界では、近年稀にみる大きな倒産です。

てるみくらぶは、JATA(日本旅行業協会)の会員ですので、
予め保証金を納めてはいますが、それも1億2000万円。

保証金は、今回のように会社が倒産した場合に、お客様の
旅行代金返済にあてられます。

ただ、約100億円に対して1億2000万円の保証金ですから
仮に返済されたとしてもひとり数千円程度。

すでに先の分の旅行代金を支払ってしまっているお客様は、
結局泣き寝入りするしかないんですよ。

何より、現在海外に旅行中のお客様にとっては
たまったもんではありません。

楽しい旅行が一転、自分の航空券やホテルの予約があるか
どうかもわからないわけですから、不安でいっぱいでしょう。

しかも、「予約がなければ自力で対処しろ!」って言うんですから
いったいどこに怒りをぶつけていいのやら、想像するだけでも
気の毒でしかありません。

そもそもなぜ、このようなことが起こってしまったのでしょうか?

格安競争の落とし穴

てるみくらぶによると、近年の飛行機の小型化や、
訪日外国人旅行客の増加により、座席確保が以前より
難しくなったなどの要因があげられております。

ただ、今回このような結果になった根本要因のひとつは、
旅行業界の価格競争にあると思いますね。

これは国内、海外どちらにも言えることです。

現在の旅行業界は、各社競って安売り合戦を繰り広げています。

ライバル会社より少しでも安く販売することにより、顧客確保に
躍起になるわけです。

そうなると、当然利幅は減っていくわけですから、無理にでも
薄利多売をしていくしかないのです。

利益が少ないわけですから、手持ち資金は常にギリギリなんですよ。

それがついに、尽きてしまったということですね。

もうひとつは、インターネットの普及でしょう。

ネットによって、旅行商品の販売方法も大きく変わりました。

かつては、旅行をしようと思った場合、旅行代理店に出向いて
旅行予約をすることが当たり前の時代がありました。

店舗をたくさん抱えている大手旅行会社が、顧客確保にも
大変有利だったわけです。

しかし、ネットが普及するに連れ、それほどたくさんの資金を
必要とせず、一個人でさえも旅行業に参入が容易
になったわけです。

競争相手が増えすぎたんですね。

そうなると顧客争奪戦はますます激しくなり、価格競争に
拍車がかかるわけです。

そしてネックになるのが、予約した航空会社やホテルなどに、
常に先払い
しなければならないことですね。

販売に関する一連の流れを簡単に示してみます。

低価格商品 (ライバルに負けない価格)

顧客確保  (よりたくさん集める)

旅行代金  (より早く集金)

支払い   (予約後に手配先へ)

利益    (薄利)

この流れがうまくいっているうちは問題ないのですが、
例えば、顧客確保が思ったようにできなかったりすると、
途端にその後の流れが狂ってきます。

こうなると、資金不足からまだ出発が先のお客様の
旅行代金にも手を付けなければ追いつかなくなります。

ただでさえ利益が少ないわけですから、次の支払いのため、
さらに先のお客様の旅行代金に手を付けてしまいます。

そうしてどんどん、自転車操業に陥ってしまうんですね。

まして、支払いは航空会社やホテルだけでなく、
従業員の給料や家賃、その他たくさんの必要経費も支払わなきゃ
いけないわけですから、当然資金は足りなくなります。

今回のてるみくらぶは、このパターンだったのでしょう。

てるみくらぶの場合は、もともとネットでの格安ツアー販売に
力を入れていました。

しかし、数年前からシニア層をターゲットに方向転換したんですね。

私個人としては、この方針自体、決して間違った考えではなかったと
思いますよ。

むしろ、これからの時代にお金と時間に余裕のあるシニア層を
ターゲットに取り入れていくことは必然とさえ思います。

ただ、集客方法がまずかったんですね。

聞くところによると、新聞広告を1回載せるのに3000万円以上
お金をつぎ込んだとのことです。

結果、その効果が思ったほどではなく、広告費だけが嵩んでいった
いうことなのでしょう。

”見通しが甘かった”と言ってしまえばそれまでなのですが、これは
なにもてるみくらぶに限ったことではありません。

今、どの旅行会社も同じような状況に陥る危険性は十分にあるんです

大手と呼ばれる旅行会社も例外ではありませんね。

旅行業界が、価格競争と顧客争奪戦を繰り返している以上、このような
悲劇はまた必ず起こります。

では、旅行者は旅行会社を選ぶ際、何をどう気を付ければいいのでしょう?

危ない旅行会社に予兆はある?

正直、危なそうな会社を見極めることは難しいです。

昨日まで普通に営業していた旅行会社が、今日突然倒産した
なんてことは珍しい話ではないんです。

現にてるみくらぶも、
『システム障害で航空券が発見できない』という情報が出回って、
そのあとすぐに破産手続きをしたわけですから。

それまでは普通に営業していたんですよ。

これは、他の旅行会社、取引先の航空会社やホテルなども
なかなか気付けません。

普段付き合いのあるところがそうなんですから、お客様が簡単に
わかるはずがないですよね。

ただ、てるみくらぶのように、新聞広告に、”現金一括キャンペーン”
打ち出したり、予約後、やたらと支払いの催促をされる、というように、
とにかく”現金がほしい”と伺わせるような行為は危ない予兆ですね。

それを踏まえて、

・まだ先の旅行なのに、全額支払いを求められる

・旅行サイト等に、「現金払いは値引きあり」と謳い文句がある。

・クレジットカード払いができない。

・同じようなプランなのに、他社に比べて極端に安い。

・日本旅行業協会(JATA)や、全国旅行業協会(NATA)の
会員ではない。

など、もし該当することがあれば、疑ってみてもいいと思います。

もしあなたが、どこかの旅行会社のリピーターさんであったとしても
その会社は大丈夫だという保障は何もありませんので、念のため
付け加えておきますね。

もうそろそろ、この業界の”格安体質”にも限界がきているの
かもしれません。

旅行会社自体、格安価格に頼らず、もっと企画力や信頼性などで
勝負できるような環境に変えていく必要性があると思います。

もちろん、一筋縄ではいかないでしょう。

世の中が競争社会である以上、ライバルに勝負して勝たなければ
なりませんしね。

でも、このままだと価格争いで共倒れ、その果てには業界自体が
衰退してしまうかもしれません。

今回のような悲劇を再び招かないよう、そしてもっと健全に競争が
できるよう、旅行業界全体で、真剣に対策を練らなければいけない
時が来たのではないでしょうか。

結局被害を被るのは他でもない、旅行会社にとって何よりいちばん
大切なお客様なんですから。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

以上、山田でした。

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